このブログでは、64ビットARM用のGridDBを構築し、Ubuntu Server 18.04のRaspberry Pi 3または4で実行する方法を紹介します。 多くの事例において、IoTソリューションのエッジにあるNoSQLデータベースに時系列データを保存することは理にかなっているといえます。低コストで低消費電力のARMデバイスは、これを実現する優れた方法です。
まず、なぜUbuntu Server 18.04なのかというと、Ubuntu Server 18.04は、Raspberry Pi 3やPi 4用の唯一のLinuxディストリビューションで、64ビットでGCC 4.8のパッケージを持っているからです。こちらからダウンロードして、Raspberry Pi Imagerでカスタムイメージとして簡単にインストールすることができます。
Raspberry Pi上でサーバを構築する
次に、Ubuntu 18.04をインストールしてRaspberry Pi上で実行している状態で、GridDB構築のための依存パッケージをインストールします。
$ apt-get -y install gcc-4.8 g++-4.8 build-essential git tcl tk ant libz-dev autoconf automake
メインの GridDB git リポジトリではなくgriddbnet/griddb_arm フォークに、ARMの修正があります。
$ git clone https://github.com/griddbnet/griddb_arm.git
これでサーバー構築の準備ができました。
$ cd griddb_arm
$ ./bootstrap.sh
$ CC=gcc-4.8 CXX=g++-4.8 ./configure
$ make
GridDBを起動し、Javaサンプルを構築、実行する
構築が完了したら、READMEに従ってGridDBを起動し、Javaサンプルを実行します。
サーバーを設定します。
$ export GS_HOME=$PWD
$ export GS_LOG=$PWD/log
$ export PATH=${PATH}:$GS_HOME/bin
$ bin/gs_passwd admin -p admin
$ sed sed -i -e s/\"\"/\"defaultCluster\"/ conf/gs_cluster.json
サーバーを起動します。
$ bin/gs_startnode
$ bin/gs_joincluster -c defaultCluster -u admin/your_password
サンプルプログラムを構築して実行します。
$ export CLASSPATH=${CLASSPATH}:$GS_HOME/bin/gridstore.jar
$ mkdir gsSample
$ cp $GS_HOME/docs/sample/program/Sample1.java gsSample/.
$ javac gsSample/Sample1.java
$ java gsSample/Sample1 239.0.0.1 31999 defaultCluster admin admin
--> Person: name=name02 status=false count=2 lob=[65, 66, 67, 68, 69, 70, 71, 72, 73, 74]
Cクライアントを構築する
サーバと同様に、C クライアントは ARM 上で動作させるためにいくつかの小さな修正を必要とします。README の指示に従って構築してインストールします。
$ git clone https://github.com/griddbnet/c_client_arm.git
$ cd client/c
$ ./bootstrap.sh
$ ./configure
$ make
$ sudo make install
これで、ARMベースのRaspberry Pi 3または4でGridDBが動作するようになりました。同様の手順で、Python、 NodeJSや他のGridDBクライアントを構築するのも簡単に行えます。
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